抗コリン薬(anticholinergic drugs)は過活動膀胱治療で広く使用されますが、膀胱収縮を抑制する作用により尿閉を引き起こすことがあります。高齢者や認知機能低下例では見逃されやすく、食欲不振や全身状態悪化の原因として潜んでいることもあります。臨床での気づきの視点を整理します。

抗コリン薬としての過活動膀胱治療薬

過活動膀胱ってあるじゃないですか。おしっこに行きたい感じ、おしっこが近い・場合によっては失禁してしまう。これって、歳が多くなれば多かれ少なかれ、出てくる症状ですよね。何だったら僕だって困ってますよ。

なのでたくさんの患者さんが、過活動膀胱の薬を処方されている、そんな印象があります。

今回お伝えしたいのは、これらが抗コリン薬であるという点です。
なので副作用は「尿閉」です。

何の薬であっても副作用はあるけれど、必要があるから飲んでいるのではと思いますが、臨床現場では、認知症で寝たきりで、あんまり話もできないような人でも、普通にバップフォー®とか飲んでます。

添付文書に「十分な問診により臨床症状を確認する」と書いてありますが、確認したんですかって話です。

今回は勉強のために過活動膀胱の薬(抗コリン薬)を一回見ておきたいと思います。6つあります。

バップフォー®

ベシケア®

ステーブラ®

ウリトス®

デトルシトール®

トビエース®

こあら先生のひとりごと ①

抗コリン薬には「尿閉」の他にも、「口内乾燥」「便秘」の副作用もあります。認知機能にも影響あるんじゃないかとも言われています。

高齢の方の食欲不振。抗コリン薬による「口内乾燥」と「便秘」を、一度疑ってみてもよい場面です。

ちなみに、過活動膀胱で困っているけれど、抗コリン薬が副作用で使えない・・・そんな方もいると思います。調べてみると、過活動膀胱の薬って、「抗コリン薬」と「β3作動薬」の2種類があるそうです。

じゃあ僕はβ3作動薬を処方しているかって言うと、もちろん泌尿器科コンサルトです。

秘書ユナのコメント

前提・分析・結論

前提:尿が近くて困っている人は多いので、過活動膀胱の薬を処方されている人も多い。

分析:過活動膀胱の薬は抗コリン薬なので、「尿閉」「口内乾燥」「便秘」などの副作用がある。

結論:高齢者の不調を見たとき、抗コリン薬を一度疑う。

こあら先生のひとりごと ②

高齢者の良くわからない体調不調を見たとき、僕はまず内服薬を確認します。
抗コリン薬はその代表格です。