はじめに

金曜勉強会で出た質問です。
「多発性骨髄腫のMタンパクのMって、いったい何のMですか?」
意外とすぐには答えられない人も多いと思います。

よくある3つの説

(1)Multiple Myeloma(多発性骨髄腫)のM

(2)血清蛋白分画の形がM字に見えるから

(3)形質細胞が産生する免疫グロブリンが Monoclonal(単クローン性) だから

Chat GPT に聞いてみた

多発性骨髄腫を診断するときの「Mタンパク」の名前の由来は?

(1)Multiple Myeloma(多発性骨髄腫)のM

(2)血清蛋白分画の形がM字に見えるから

(3)形質細胞が産生する免疫グロブリンが Monoclonal(単クローン性) だから

”上記の問題の解答と解説を、短い文章でお願いします”

Chat GPT の解答 (2025年3月9日)

Chat GPT の解答 (2025年10月11日)

解答:(3)形質細胞が産生する免疫グロブリンが Monoclonal(単クローン性)だから。

解説:
多発性骨髄腫では、腫瘍化した形質細胞が同一のクローンから生じ、同一構造の免疫グロブリン(単クローン性免疫グロブリン)を大量に産生します。
この「Monoclonal」の頭文字Mを取って「Mタンパク(M protein)」と呼びます。

ちなみに、血清蛋白分画でM字に見えることからMと呼ばれるという説は誤りです。

Mタンパクの「M」は Monoclonal(単一クローン由来) のM

形質細胞のクローン増殖という疾患の核心を、その一文字が表しています。

前提・分析・結論

前提
Mタンパクは多発性骨髄腫などでみられる異常免疫グロブリン。

分析
由来には複数説があるが、正確には「単クローン性(Monoclonal)」を意味する。

結論
Mタンパクの「M」は、病態の本質であるMonoclonalを示す。
疾患理解を深めるうえで、名称の意味を知ることは小さくない一歩になる。