臨床現場で点滴を選ぶとき、「この輸液、カロリーは?Na濃度は?」と一瞬迷うことがあります。特に当直や急変対応で、すぐに判断を迫られるときには、一覧で把握しておくことが役立ちます。
今回は、代表的な輸液製剤を500mLあたりのカロリーとNa濃度で整理してみました。
500mLあたりのカロリーとNa濃度
・生理食塩液: 0 kcal / Na 154 mEq/L
・ヴィーンF: 0 kcal / Na 130 mEq/L
・ヴィーンD: 100 kcal / Na 130 mEq/L
・5%ブドウ糖: 100 kcal / Na 0 mEq/L
・ソリタT1: 52 kcal / Na 90 mEq/L
・ソリタT3: 86 kcal / Na 35 mEq/L
・ビーフリード: 210 kcal / Na 35 mEq/L
選び方の目安
・高Na: 脱水補正に向く(例:生理食塩液、ヴィーンF)
・高カロリー: 長めの絶食時に役立つ(例:ビーフリード)
・低Na+カロリー補給: ブドウ糖やソリタTシリーズ
入院初日や術前など、絶食で輸液が主体になる場面では、カロリーを意識することが低栄養や回復遅延を防ぐ第一歩になります。
前提・分析・結論
前提:代表的な輸液製剤は、Na濃度とカロリーが大きく異なり、臨床での使い分けが必要である。
分析:
- 生理食塩液・ヴィーンFは電解質補正に有用だがカロリーはゼロ。
- ブドウ糖やソリタは軽度のカロリー補給に適する。
- ビーフリードは高カロリーで、長期絶食に有用。
結論:
輸液を単なる「水分補給」とせず、Na濃度とカロリーを意識して選ぶことで、患者の回復を支える輸液管理が可能となる。
秘書ユナのまとめ
